
マーシャルのヘッドライトに交換すると、ライトの電源をバッテリーからとるため、キーONで点灯する。ノーマルではヘッドライト専用の電源となっており、エンジンを始動させると点灯する。また、BOLTやWR250Rはバッテリーから電源を取っているが、ヘッドライトリレーが装備されており、エンジン起動で点灯するようになっている。そこで、ヘッドライトのHi信号をトリガーとして点灯させるリレーキットを買ってみたが、パッシングを押すとライトが消えてしまう。これはサードパーティー?の左スイッチボックスのパッシング時にいったんヘッドライトがHi/Lo両方切れる瞬間があるようで、ノーマルのディマースイッチであれば問題ないと考えられる。

CT125のヘッドライト部の配線。ヘッドライト用の電源はBr/W(茶/白)が(+)、W/G(白/緑)が(-)となっている。CT125のレギュレータは新電元社製のAC/DC LED H/L制御式REG/RECTを採用しているようだ。新電元社のホームページに正のサイクルでバッテリを充電、負のサイクルでヘッドライトを点灯するとの解説がある。

ディマースイッチまで書き出してみると上図のようになる。バルブ式と異なりLoとHiば直列に接続されており、Hi時はLoを短絡することで切換えている。なお、ヘッドライト内のダイオードは、新電元社の技術解説によれば、Lo側LED断線時のバイパス回路とのこと。

一方、マーシャルコンバージョンキットでは、上図のようにポジションランプ用のバッテリ電源でH4バルブを点灯させていると推測する。

キットのコネクタを見ると、茶/白と白/緑は配線されておらず、ヘッドライト用電源は使われていないことがわかる。

そこでこのヘッドライト用電源でリレーを駆動し、H4バルブ電源(アース側)をON/OFFする回路を追加してみた。
まず、茶/白と白/緑の電圧を測定してみると直流で18V程度だった。CT125のREG/RECTはLEDの電流制御を行っており、ノーマルが10W程度とのことなので、1A前後に電流をコントロールしていると推測される。この電源にH4ハロゲンバルブをつなげると薄暗く光るらしいが、これは電流が制限されているため、1A×12V⇒12W程度しか流れないためだろう。また、この端子間を十分大きな抵抗であるテスターで測定すると電流を上げようと制御して電圧が上がることになるが、電圧も18V程度で制限をかけているものと考えられる。
今回使ったリレーはエーモンの3235で、コイル電流は定格で150mAとなっているので80Ω相当になる。そこで、40Ωの抵抗を追加して、コイルには12V程度の電圧がかかるようにした。また、念のためフューズも入れている。
キーONではポジションランプのみ点灯、エンジン始動でヘッドライトが点灯するようになった。とりあえずは動作したので、問題ないかこのまま使ってみよう。

起動時、ヘッドライトをOFFにしていてもセルが回りにくいときがある。どうもスマートディスプレイが容量を食っているみたいだ。NikoMaku SM-1C V2.0には電源スイッチが付いていないので、ヘッドライト用に設置したスイッチを流用して、ディスプレイのON/OFFができるようにしてみた。OFFにしておくとセルが回りがよくなるような気がする。
注.このヘッドライトリレー回路は、電子回路や発電/整流回路などの専門的知識なしに製作・実施しており、同様のことを行われる場合は、自己責任でお願いします。